認知症患者のケア・介護の実際

●身体的ケア→身体的悪条件の予防・除去
   ●内科的ケア…感染症・脱水・栄養不良・心機能低下など
   ●外科的ケア…褥瘡など
   ●その他…清潔・失禁など 
   ●リハビリテーション…理学療法・作業療法など

●精神的ケア→精神的悪条件の予防・除去
   ●日頃の生活指導
   ●精神療法的取り組み
      ●集団療法・作業療法
         ●抑圧された情動の解放安定・周囲への関心の喚起・現実性社会性の回復
      ●レクリエーション療法→音楽療法・演劇療法などが有効
         ●娯楽適・趣味的要素が強い
         ●個人の情動の解放・安定が目的
   ●問題行動への対応
      ●言い分はすべて受け入れる→理由を探り解決をはかる→解決困難な場合は転化→薬物療法

 認知症患者は、単に精神機能のみが衰えている訳ではなく、身体機能も同時に衰えている心身障害者であると考えて接するべきです。よって、ケアも身体・精神両面においてなされるべきです。認知症患者は症状を的確に訴えられないことが多く、身体的苦痛に対して鈍感と思われがちですが、実際にはその逆で、むしろ苦痛に耐える力も衰えており、それが精神症状に大きく反映されていることが良くあるので、そのことに充分配慮し身体的ケアをする必要があります。また、症状を的確に訴えられない場合、不定愁訴として対応される場合があります。しかし、現実には何らかの身体的異常に関係している場合が多いので、身体的ケアを怠ってはなりません。
精神療法的取り組みは、もちろん有効なケアのひとつではありますが、治癒への意欲・関心が失われた認知症患者にとっては、苦痛・不快なこととしか受け取られず、逆効果となることがあります。そうならないためには、動機づけを工夫する必要が出てきます。認知症患者のケアは、単なる手助けと考えるのではなく、予防的・治療的意味をもった精神療法的な取り組みであるといえます。
ケアの技術は、人間に対する深い理解から生まれるものです。よって、ケアの技術だけが一人歩きしてもいけません。ケアするということは、つまり、相手の意志を探求し続けるということです。そのためには、愛情・忍耐・寛容・使命感・観察力・創造性をもって患者に接する必要があります。これはなにも、認知症患者のケアにおける特殊な技術ではなく、全ての人間関係における基本的要素であり、社会人としての礼儀であるともいえると思います。


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