認知症患者のケア・介護の基本

●認知症を理解する…病気を学問的・医学的に理解しなければ、質の高いケアは提供できるはずがありません。
●患者個人を理解する…患者個人の歴史・個性・特性を理解し、その患者に最も適したケアを提供する。つまり、一定の枠にはめない非画一的なケア、平等ではなく公平なケアを心がけます
●共感的・受容的態度で接する…認知症患者のケアは、内容より仕方、つまり、何をするかでなく、どんな態度でなされるかが大切です。患者には、過去・現在・未来という時間的つながりはありません。よって、患者は線ではなく点の上、つまり、その瞬間を生きていることになります。そこには、時間的経過が倒錯した、患者独自の非現実的な世界が存在します。それらをすべて受け入れ、その瞬間を共に生きることからケアが始まります。介護という名のもとに権威的・教育的指導を行い、現実を押しつけることは百害あって一利なしです。「どうしてこの人は私の言っていることを信じてくれないのだろう。わざと意地悪しているに違いない。嫌なやつだ。」と嫌われ、患者の情動を不安定にするだけです。接し方次第で、良くもなれば悪くもなるということ肝に銘じることです。
●患者個人の人格を尊重する…末期になってもプライドは保たれているものです。患者は二度童子ではなく、人生の先輩として敬意を持って接するべきです。よって、身体拘束などプライドを傷つけるような行為は、よほどのことがない限り行わないようにします。
●感情面での交流を重視する…感情はプライドとともに、認知症の進行とともに研ぎ澄まされていくものです。よって、認知症患者に伝えるもの、患者から受け取るものは、言葉ではなく気持ちであるということが大切です。認知症患者に限らず、我々の日常会話も同様であると思います。よって、日頃患者を誘導する場面においても、言葉で説得するのではなく、表情や仕草などの非言語面での交流を重視し、気持ちを十分に伝え、患者に納得してもらうように心がけると上手くいくことが多いようです。
●孤立させない…グループの一員として存在が認められているという仲間意識・役割意識を持たせ、症状の安定と自立を促します。
●主体性を重視する…過度のケアは、自立心・自尊心を損ない、依存性・退行現象を増幅するので逆効果です。よって、自尊心を刺激する、役割意識を持たせるなどして、自己決定の場を提供し自立を促す工夫をすることが大切です。
●介護ではなく生活を重視…施設が定めた日課で流れる毎日では、何の生き甲斐も達成感もありません。人間としてふさわしい、生き生きとした張りのある生活が送れるようにしてあげること、施設内でも、実生活を演出してあげるように工夫することが大切です。
●高度な臨床実践立ち向かっているという自覚・使命感を持つ…そうすれば、ストレスを感じることなく、愛情・忍耐・寛容を持ってケアに取り組むことができるはずです。しかし、積極的になりすぎないこと、完璧なケアを目指さないこと、良くするのではなく悪くしないケアを心がけることが成功のもとです。

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